まり先生のまなざし

右目0.1 左目0.2 乱視のドライアイ

かわいくない人。

自分ではなくなってしまいそうなくらいの高揚と、時に身も世もないような絶望と。

演劇をやっているとコレの繰り返し。

わたしアンタのこと凄く好きだわ、一生離れるものですかと本気で思うんだけど、てめぇふざけんなアンタのそういうところ凄く嫌いだわ、二度とわたしに関わるな!とも思う。

 

凄く大好きなのに、凄く大嫌い。

 

じゃあ、とっとと別れちまいな。

 

それでも離れられない理由はなんでなんでしょうねぇ。

 

それが気になって仕方がないから、まだ博打生活送っているのですよ。

 

小さな幸せや小さな一生懸命がこの世界を作っていると思うし、わたしはそういう営みの中で大きな幸せを感じる。

 

だから私は今の仕事を選んだ。

 

私は「合鍵」を作る人でありたい。

 

きっとそれであり続ける為には私自身がちゃんと自分の人生を充実させる必要がある。

 

わざわざ苦労をしにいくとかそういうことではなく。

 

当たり前の生活を当たり前にこなしていくこと。

クライマックスとは

桜はすっかり散ってしまい青葉に生まれ変わった。

新録の季節は嫌いじゃないけど、やっぱり桜の余韻に浸ったままなので寂しい気持ちになるし、「あぁ~桜散っちゃったね」って言われてスタートをきらなきゃならない青葉の気持ちを考えると同情をしてしまう。

演劇教室でハイスクールクラスの担任になったので、押し入れにしまってた中学高校生向けの台本がないか探した。

ない…。

そうか。

わたしは少し前に思いきって捨てたんだった。

若い頃に載ったことのある雑誌も新聞も全部捨てたんだ。

昔に掲載してもらった演劇ぶっくだけはある。

 

というわけでちゃんと等身大の台本がない。

 

仕方がないので、昔に専門学校の生徒発表会向けに書き下ろした「七夕の夜に」という作品をレッスンテキストに決めた。

 

少し書き換えた方がいいかなぁと思う。

なんか、ちょっと、アレがアレで気に食わない。

 

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今が最高で今がチャンスに溢れていて今が1番輝いていると思っていた。

けれど時間が経てば、そんなこともなかったなと勝手に自分を振って、自分に振られるのである。

振って、振られて、それでも執念深くアプローチを繰り返すのだ。

 

これがクリエイティブなんでしょうか。

 

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花びらの絨毯。

 

桜の美しさも、

青葉へ生え変わる色気も、

見る人の今で変わる。

 

桜の木はただそこで根を張って立ってるだけ。

 

わたしも、まわりも、世界も。

変わり続けるし。

変わり続けたいと願っている。

 

その美しさは美しいだけのものなのか。

 

残酷なものになるのか。

希望に溢れているのか。

 

いろんな美しさを放つ。

そんな本をいつかは書いてみたい。

 

ばかー!

 

 

 

 

 

 

 

 

都合がいい。

私は子供の頃から人と群れることが嫌い。

幼稚園の頃は園庭の端っこで草むしり。

小学生の頃は運動場でチョーク石探し。

中学生の頃は徳島の大歩危小歩危までサイクリング。

1人遊びが大好きだった。

友人に誘われて行くカラオケもプリクラもフードコートも楽しいのだけど、心のどこかで「めんどくさい」と感じていた。

なにがめんどくさいのかというと、

「演じなければならないから」

そんな私がわざわざ「演じなければならない」を高校演劇で始めた。

 

やってて気づいた。

役を通して私は本当の私を出せていた。

舞台の上の私は本当の私。舞台を降りた私は演じている私だということが分かった瞬間、演劇一直線となった。

舞台の上では裸の心で人と群れることが出来たのだ。

 

演劇を始めて25年。

 

相変わらず1人遊びが好きで何かを纏わないと自分を出せないめんどくさい女である。

にゃーん。

 

 

 

 

 

 

 

 

ChooseMyJourney!

MTCprojectさんのロングランプロジェクトである観客選択型演劇「ChooseMyStory!」

 

そのシニア俳優版である「ChooseMyJourney!」の共同演出と演技講師のお仕事を2023年7月から務めております。

 

「ChooseMyJourney!」

略して「CMJ!」

 

こちらの企画は俳優のびっけ(楠部知子)さんによるもの。

 

脚本・演出はMTCprojectの増田雄さん。

 

作品の概要は、

今年、定年を迎えたある夫婦がこれまでの労をねぎらうため旅行に行くことを決意。しかし、旅行代理店へ行ってもなかなかプランが立たない。そこで、代理店からある提案が。それは、投票システムを利用して旅先を決めるという前代未聞のシステムだった・・・。

というもの。

この演目に参加される出演者さんには

全8回のレッスンを受けていただき、本番の舞台に立っていただくというもの。

 

"観客選択型演劇"ということで、夫婦の旅行先は観客が決めていきます。

本番ではどの台本を演じるのかは神のみぞ知るというシステム。

 

たった8回の稽古ではありますが、みなさんと作品を創っていく過程はとても濃厚で楽しい。年の功ならではのユーモアがとても楽しい。

 

私の仕事は"個別のリアル"を引きだしていくことです。

 

「ChooseMyJourney!」は高度な技術とセンスが求められる演目です。

複合的なスキルが実は求められます。

これを演劇キャリアの浅いみなさまにトライしていただく。

大変な事だ。

この複合的なものを私がどれだけ簡単な仕組みとして落とせるか。

 

シニア演劇には"乗り物"と"レール"と"操縦する人間の匙加減"が整備されていなければなりません。

 

参加される人達が持っている強みは人生で得たエピソード。

 

それらを最大限に引き出すためには、やはり整備が必要なのです。

 

わたしはその"整備"をいろんなフィールドにて勉強しています。

 

その為にはいろんな人に眼差しを向け続ける必要があるし、限定されたフィールドではなく、なるべく分母の多い"世間の真ん中"に目を向ける必要があると思っています。

 

出演される皆様の"美しさ"を見つける度にクリエイティブの可能性を感じます。

 

誰もが持ってる内省的なものをポジティブなものとして昇華したい。

 

生まれ変わっても、また自分でありたいと思うことが人生の目的だと思っています。

 

選択の連続ですね、人生って。

演じてばかりだな、人生って。

 

シニア演劇🟰「生きることのプロ」である。

 

 

 

 

目は口ほどに物を言う。

 

このことわざを支持している。

 

"瞳の奥からの信号"

 

伝わってくれ。

伝わらんといてくれ。

傷ついてくれ。

傷つかんといてくれ。

 

何かを隠しながら、抑えていきながら命を営んでいる。

 

チラリズム

 

想像力🟰創造力

 

その多くを占めているもの。

それが演劇です。

 

セリフを演じる際「サブテキスト」が重要となる。

 

「サブテキスト」とは心の根っこの部分。

 

俳優や演出家はこの台本に書かれていない「サブテキスト」を考えること、分かっておくことが仕事です。

 

言葉や行動の水面下で動いているもの。

 

私は日常生活でも「サブテキスト」を探していくことが大好きです。

 

シニア演劇で見つけた景色とその向こう側にあった景色を記しておきたいと思います。